来年のえんとつ王について
- 2017.05.17 Wednesday
- 18:36
報告が遅くなってしまいましたが、今年もなんとかえんとつ王決定戦が無事終了致しました。
今年で3回目、3年目のえんとつ王となりましたが、参加団体の皆様、お客様の皆様の支えによって開催することができました。
参加していただいた団体の皆様、観劇に来ていただいたお客様の皆様、本当にありがとうございました。
そして、劇団@nDANTEの皆様、優勝おめでとうございます!
さて、来年のえんとつ王ですが、開催を非常に迷っております。
こちらとしてはぜひ開催したいし、アンケートを見た結果、お客様も開催を熱望しております。
自分もお客さんとして参加するのが一番楽しいイベントだと思ってもいます。
しかしながら、こちらの懐事情ですが、参加団体が少ないと、公演回数が減り、興行としては赤字になり、民間経営のえんとつシアターでは、開催が大変難しいことをご理解いただきたいのです。
赤字でも文化発信、演劇の質の向上、周知という観点からは開催する意義はあると思いますが、大変な労力を伴った結果、赤字を叩きだすことが確実なら、何もしない方がいいという考えが頭を過るのですよ。
そこで、第4回えんとつ王決定戦ですが、開催に関して条件を付けさせていただきます。
参加団体が9団体以上にならない場合は、大変勝手ではありますが、開催を見送る方向で考えさせていただきます。
第4回えんとつ王は来年のGWに開催する予定です。
2018年5月3日(木)〜6日(日)です。
今年参加を見送った団体の皆様、来年の参加を検討している団体の皆様、今からスケジュールの調整と準備を始めて頂けると幸いです。募集は本日より受け付けます。
年に1度のお祭り、一緒に盛り上げましょう。
よろしくお願い致します。
第4回えんとつ王決定戦の参加団体エントリーフォーム
P.S
我々ならもっと良いえんとつ王を開催できる!
えんとつ王決定戦を是非運営したい!
という団体、個人の方がおりましたら、喜んで3年間で培ったこのコンテンツ、スキームを伝授、お譲りしますので、ご連絡下さいませ。
そこまでは勇気ないけど、ぜひ手伝いたいという方の連絡も併せてお待ちしております。
よろしくお願い致します。
えんとつシアター支配人 逸見
『第三回えんとつ王決定戦』に参戦してきました
- 2017.05.08 Monday
- 21:06
GW中、我が所属劇団@nDANTEはまたしてもえんとつ王に参戦しました。
結果から言えば念願のえんとつ王になることができて今も祝杯をあげたい気持ちです。
観に来てくださった方々、票を入れてくださった方々、ありがとうございました!
本当にありがとうございました!
今回も性懲りもなく、少ない時間の中で稽古しながら、ちず屋でうどん食って、休んで、演劇の話して本番を迎えました。
稽古期間はわずか3日。時間に換算するとさらに減ります。そんな中@nDANTEが今年のえんとつ王になれたのは、運や実力ではなく台本の出来が影響していると思います。
いや、他の団体さんよりうまく出来ているとかではなく、そこに地ならしされた価値観があったかどうかに左右されるんじゃないかと。
審査員の方々の講評に出てきた様々な改善点や評価点が各台本にもしも備わった状態で今回のえんとつ王決定戦が始まっていたら結果は多かれ少なかれ変わっていたはずです。
つまり僕が言いたいのは、この大会で何より要になるのは稽古期間でもなければ演出のセンスでもなく、まず面白い台本があってのスタートラインなんだということです。
そりゃ、演出の圧倒的なセンスや役者の惹き付けられる個性や一瞬で台詞を覚える記憶力なんかがあれば余裕だとは思います。
でもこの大会は台本を審査する大会なのだから、結果はどうあれ何から何まで原因になるのは台本。それだけです。
そうでなければたった3日で優勝できたことの説明がつきません。
まあ他にも客演の市井さん、ほーけんが頑張ってプレッシャーに抗ってくれたという大きすぎる要因があるんですけどね。
市井さん台詞量明らかにダントツだったし、ほーけんは初めての@nDANTE客演がよりによってえんとつ王だったしで、本当に二人ともお疲れ様でした。
一緒に長久手に行けるのが夢のようです。
二人のおかげで今日もうまい酒が飲めます。
なので新潟の皆さん、稽古期間がないことは言い訳にできませんよ。
色々な理由で時間が作れない辛さはわかりますが、台本が良ければわずかな時間でも最高のチャンスになるかもしれないことを、少なくとも僕は今回のえんとつ王決定戦で確信しました。
でもだからと言ってここで慢心せず、長久手でいい芝居をするための時間作りと自分の研磨を課題にしてこれからに備えます。
次にえんとつ王がある時はもっともっと出場団体が増えることを願って。
その時はもちろん@nDANTEも参加します。
勝ち逃げはしません。
えんとつ王として受けてたちます。
【『流血サーカス』を観てきました】
- 2017.05.01 Monday
- 21:22
月曜担当の後藤です。
ほんとにひさしぶりに感想の投稿をします。
なんでこんなにひさしぶりになったかというと、単純に今年は書きたい時に書こうと思うようになったからです。
今までも書きたい時に書いていたのですが、忙しさを理由に感想文から後半は身を引いていました。
今後もそういう風に書き続けるでしょう。
しかし今日は書く!
山形市民会館で観た全力演劇さんの『流血サーカス』に感化されて書いてみたくなりました。
この感想文は多くのネタバレと批評を含みます。
それでもいいという方だけ読んでください。
今回の『流血サーカス』。
内容は人さらいによって離ればなれになった兄妹が、あるサーカスをきっかけに再会をするも、そのサーカスは失敗して人が死ぬ様が喜ばれる流血サーカスだったというもの。
兄のジョージは人さらいに演者としてサーカス団に売られ、必至に稽古してエンターティナーになるも、金持ちに売られた妹エリザベスは完全に流血サーカスにはまってガン見してしまう。
観客と演者。観る側、観せる側の思っていることの違いは、演技の相手への意識にも通じる所がある。
ジョージは難しい技を成功することが本当のエンターテイメントと考える。
でも血を見ることにはまってしまったエリザベスは、そういう次元とは違う、ずれた快感を求めるようになってしまう。
思いがけない価値観と価値観の問答。決めつけて挑んでも、相手の価値観が変わればいくら正しいと思ったことでも通用しない。
結局ジョージはサーカスの最中に殺されてしまうが、良かれと思ってせっかく極めたサーカスの技や彼の思いがエリザベスに全く届かない様が、相手役を置き去りにする決め打ちの演技に通じるものがある。
相手役で演技は変わるもの。
用意した武器が通じなくなることはいつだってある。
最後のふしだらな女の台詞も考えさせられた。
日常や人生で、自分がプレイヤーになった瞬間、いつどこで「ナイフ」が飛んでくるかはわからない。
それまで飛ばす側だったのに、いつしか自分が投げられる側の舞台に立たなければならなくなったという場合もある。
その状況になった時の対策や準備をしていても、果たしていつまでそれが通用するかはわからない。
全力演劇。
瞬間毎に切り返す全力が演劇には必要になのかもしれない。
ホールで駆け回っていたおなじみの山形演劇人の姿は観ていてすっきりしたし、それこそ全力だった。
一時間の芝居の中に、煮詰めた人の情熱が溶け込んでいた。
山形演劇人恐るべし。
同じ観せる側としてうらやましい。
残り5日と迫ったえんとつ王へのお守りをもらえた気がする。
えっ…あと5日しかないの?